寝る前のお茶、なんとなく緑茶を選んでいませんか。土瓶と湯呑みを変えただけで、夜の時間の過ごし方が少し変わった話をしてみます。
土釜ごはんや台所道具など、毎日を少し楽しく心地よくする暮らしのヒントを届けます
夜、なんとなく緑茶を選んでいた
台所道具が好きで、気づけば茶葉や急須にも手を伸ばすようになった。とはいえ最初のうちは「夜だから温かいお茶でも」というくらいの気軽さで、緑茶を選んでいた。冷蔵庫にあるものを適当に淹れているだけで、深い意味はなかった。
ある晩、いつものように緑茶を飲みながら布団に入ったら、妙に目が冴えて眠れなかったことがある。その日はたまたま濃いめに淹れてしまっていたのだけれど、翌朝になって「そういえば緑茶にはカフェインが入っている」というごく当たり前のことを思い出した。コーヒーほど身構えていなかっただけで、緑茶にもしっかりカフェインは含まれているらしい。夜にお茶を選ぶなら、そこは少し気にしてもいいのかもしれないと思うようになった。
台所にある道具で、夜のお茶を選び直してみる
それから、夜だけは麦茶やほうじ茶、あるいはノンカフェインの穀物茶を選ぶようにしてみた。特別なものを買い足したわけではなく、家にあった土瓶を夜専用にしただけ、というのが実は大きかった気がする。同じお茶でも、急須で淹れるか土瓶で淹れるかで、待っている時間の感覚が違う。土瓶はゆっくり注がれるぶん、手元を見ている時間が長くなる。
湯呑みも、朝使う薄手のものではなく、少し厚みのある陶器のものに替えてみた。手にじんわり伝わる温度が違うのが面白くて、それだけで「これは夜のお茶」という区切りができる。器を変えるだけで気持ちの切り替えができるというのは、大げさなようで、実際にやってみるとけっこう効果を実感しやすい工夫だと思う。もちろん、これでぐっすり眠れると言い切るつもりはなくて、あくまで「夜の時間がちょっと心地よくなった」というくらいの話だ。
お茶の温度と、体がゆるむタイミング
そういえば以前、体をあたためると自律神経の副交感神経が優位になりやすいと聞いたことがある。副交感神経は体を休める方向に働く神経で、逆に交感神経は活動モードに体を切り替える神経なのだそうだ。夜、熱すぎず冷たすぎない温度のお茶をゆっくり飲むという行為自体が、活動モードから休息モードへの小さな合図になっているのかもしれない、と勝手に想像している。
もちろん、お茶を飲んだから自律神経がすぐ切り替わる、というほど単純な話ではないと思う。ただ、湯気を見ながら手のひらで湯呑みのあたたかさを感じている数分間は、スマホを見ている数分間とは明らかに違う質の時間になる。忙しい一日の終わりに、そういう「何もしない数分」をわざわざ作ること自体に、意味があるような気がしている。
季節によってお茶の主役を変える楽しみ
寒い時期は、生姜を少し効かせた白湯っぽい飲み物や、ほうじ茶に近いものを選ぶことが増えた。反対に夏場は、麦茶を常温より少しだけ温かめにして飲むことが多い。冷たい麦茶をがぶがぶ飲むよりも、体を急に冷やさない飲み方のほうが、寝る前には合っている気がしている。
季節ごとに「今夜はこのお茶にしよう」と選ぶ工程そのものが、ちょっとした楽しみになっている。丁寧な暮らしを頑張ろうとしているわけではなくて、単純に、土瓶からお茶を注ぐ音や、湯呑みの手触りが好きなだけだ。気負わずに続けられる範囲で、夜の一杯を選び直してみるだけでも、一日の締めくくり方が少し変わる。そんな小さな工夫を、これからも気長に見つけていきたいと思っている。
※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や治療中の方は、医師など専門家にご相談ください。
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