生姜湯を煮出す3分、台所が一番あたたかい場所になる

生姜を薄切りにして煮出すだけの生姜湯。手間はほんの少しなのに、湯気とにおいで台所ごと心がゆるむ、そんな冬の小さな儀式のお話です。

コハル
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コハル#暮らしを少し上質に

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チューブの生姜では気づけなかったこと

うちの台所には、いつもチューブの生姜があった。うどんにちょっと、炒め物にちょっと。便利だし、それで十分だと思っていた。でも去年の冬、実家の母が「生姜は皮ごと薄切りにして煮出すのが一番」と言い出して、半信半疑でやってみたら、これが思っていたのと全然違った。

鍋にお湯を沸かして、薄切りにした生姜を入れる。それだけなのに、湯気と一緒にふわっと香りが立ちのぼって、台所の空気が変わる。チューブをちょっと溶かすのとは、まるで別のもののように感じた。

3分待つ、というだけの時間

生姜湯を煮出している3分間、私は特に何もしない。スマホを見るでもなく、ただ鍋の前に立って、湯気が立ちのぼるのをぼんやり眺めている。忙しい日の夕方、この3分だけが「何もしなくていい時間」になっているのに気づいたのは、割と最近のことだ。

はちみつを少し垂らして飲むと、体の内側からじんわりあたたかくなる感覚がある。冷えは体の巡りとも関わっていると言われていて、あたたかい飲み物をゆっくり口にする時間そのものが、一日の中でひと息つく合図になっているように思う。

皮ごと切る、が地味に効く

母に教わって一番驚いたのは「皮はむかなくていい」ということだった。皮の近くに香り成分が多いらしく、むいてしまうともったいないのだそうだ。洗ってそのまま薄切りにするだけなので、手間もむしろ減った。

薄切りにするか、すりおろすかで香りの立ち方も少し変わる。すりおろすと辛みが強く出て、薄切りだとやさしい香りがふわっと広がる感じ。その日の気分で切り方を変えられるのも、地味に楽しい。

保存しておけば、朝のひと手間が減る

週末にまとめて生姜を薄切りにして、瓶に入れて冷蔵庫に置いておくと、平日の朝がぐっと楽になる。お湯を沸かして生姜を数枚放り込むだけなので、忙しい朝でも「あたたかいものを一杯」が実現できる。

マグカップ一杯のために鍋を出すのは面倒、という日は、耐熱グラスに生姜とお湯を注いでレンジで温めてもいい。洗い物も少なくて、これはこれで気に入っている。

効能より先に、香りが好き

正直なところ、生姜湯にどんな効果があるのかは詳しく調べたことがない。冷えや巡りに関わっていると言われているのは知っているけれど、私が続けている理由はもっと単純で、ただあの香りと湯気の時間が好きだからだ。

寒い季節、特別な道具も予定も要らない。生姜と鍋さえあれば、台所が一番あたたかい場所になる。そんな小さな儀式を、今年の冬も続けていこうと思っている。

※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や通院中の方は、医師など専門家にご相談ください。

Little Good Days 編集部
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