体温計より体組成計が教えてくれた、眠りの謎

体温計より体組成計が教えてくれた、眠りの謎

寝つきが悪い夜、体温を測っても原因はわからずじまい。でも体組成計の数字を毎日記録してみたら、思わぬ共通点が見えてきました。

ユウ
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ユウ#体のしくみ

なぜ冷える・こる・ゆがむのか。体のしくみからやさしく解き明かします

体温を測っても、答えは出なかった

夜になかなか寝つけない時期があって、まず疑ったのは「体温」でした。手足が冷たい気がするし、体温が下がりきらないから眠れないのかもしれない、と。そこで寝る前に体温計で測ってみたのですが、平熱とほとんど変わらない日もあれば、逆に眠れた日のほうが体温が高いこともあって、正直よくわからなくなってしまいました。

体温というのは実はかなり変動するもので、測るタイミングや室温、その日の活動量にも左右されます。1回きりの数字を見て「これが原因だ」と決めつけるのは、どうやら早計だったようです。そこで私は視点を変えて、体組成計というもう少し広い指標を毎日記録してみることにしました。

体組成計でわかった、眠れない夜の「傾向」

体組成計は体重だけでなく、筋肉量や基礎代謝、体水分量なども推定してくれる機械です。もちろん医療機器のように厳密な数値ではなく、あくまで目安ですが、毎日同じ時間に測って記録していくと「傾向」が見えてくるのが面白いところでした。

私の場合、基礎代謝の推定値が普段より低めに出ている日は、なんとなく寝つきも悪い気がする、という緩やかな関連が見えてきました。これは因果関係を証明するものではありませんが、研究の世界でも、基礎代謝や活動量の低下と睡眠の質には関わりがあるのではないかと言われています。日中体を動かさない日が続くと、夜になっても体が「休息モード」に切り替わりにくいのかもしれません。

また、体水分量の数値が普段よりばらついている日も、寝つきに影響している気がしました。これは冷えによって血のめぐりが滞りやすくなり、体の末端の感覚が変わることと関係しているのではないかと考えています。あくまで個人の記録から感じたことなので、断定はできませんが、数字を追うことで「気のせい」では片づけられない何かがあるとわかったのは収穫でした。

自律神経という、体の中のスイッチ

体組成計だけでは説明しきれない部分は、自律神経の働きにあるのではないかと思っています。自律神経とは、呼吸や心拍、体温調整など、自分の意思とは関係なく体を動かし続けてくれている神経のことです。大きく分けて、活動時に働く交感神経と、休息時に働く副交感神経があり、この2つが1日の中で主導権を交代しながら体を調整していると言われています。

日中は交感神経が優位になって体を活動的に保ち、夜になると副交感神経に切り替わることで、心拍がゆっくりになり、体温もゆるやかに下がっていく。これがスムーズに進むと、自然な眠気につながりやすいと考えられています。ところが、日中の緊張が続いたり、夜遅くまで明るい画面を見ていたりすると、この切り替えがうまくいかず、交感神経が優位なまま布団に入ることになってしまうようです。

私が体組成計で気になる数値を出していた日を振り返ると、たしかに仕事で神経を使った日や、締め切り前でずっとパソコンに向かっていた日が多かったように思います。数字は嘘をつかないというより、数字の背景にある「その日の体の使い方」を映し出してくれるものなのかもしれません。

骨盤という、見えない土台の話

もうひとつ気づいたのは、姿勢との関係でした。デスクワークが続く日は、どうしても骨盤が後ろに傾いた姿勢で座り続けてしまいます。骨盤は上半身の重さを支える土台のような部分で、ここが安定していないと、周りの筋肉が常に緊張して支えようとするため、無意識のうちに体が疲れやすくなると言われています。

疲れているはずなのに眠れない、というのは一見矛盾しているようですが、これは「体が休まっている疲れ」と「神経が張りつめたままの疲れ」が違うからなのかもしれません。骨盤まわりの緊張が続くと、その周辺の血管や神経にも負担がかかりやすく、結果として体が休息モードに入りにくくなる、という考え方もあるようです。

最近はウェアラブル端末で睡眠の深さや途中で目が覚めた回数を記録できるものも増えてきました。私も試しにつけてみたところ、体組成計の数値が気になった日は、眠りが浅い時間帯が長く出ている傾向がありました。これもあくまで参考程度ではありますが、体温・体組成・姿勢・自律神経がそれぞれ独立しているのではなく、ゆるやかにつながり合っているのだと実感させられます。

数字は答えではなく、地図だった

体温計で一喜一憂していた頃は、原因がひとつに絞れないことにモヤモヤしていました。でも体組成計やウェアラブル端末で日々の記録を続けてみると、眠れない夜の裏側には、その日の活動量や姿勢、神経の使い方が複雑に関わっていることが見えてきました。

もちろん、これらの数値が眠りを保証してくれるわけではありませんし、個人差も大きいと思います。それでも、「なんとなく眠れない」を「今日は基礎代謝が低めだったな」「姿勢が悪い時間が長かったな」と、少しだけ言葉にできるようになったことは、私にとって小さな安心材料になりました。眠れない夜と付き合っていくには、原因をひとつに決めつけるより、体からの小さなサインを地図のように眺めてみるほうが、案外近道なのかもしれません。

※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や治療中の方は、医師など専門家にご相談ください。

Little Good Days 編集部
サチミホレイコタクヤユウコハル

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