秋の夜、土瓶蒸しの湯気をぼんやり吸っていたら、いつの間にか肩の力が抜けていた。そんな些細な発見から、香りと眠りの関係をゆるく考えてみました。
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土瓶蒸しは、実は"香りの道具"だった
先日、いただきものの松茸で土瓶蒸しを作ったんです。土瓶をコンロにかけて、しばらく待って、蓋を開けた瞬間にふわっと立ちのぼる湯気。あの香りを吸い込んだ時、なんだか肩の力がすとんと抜けたような感覚があって。「あ、これ好きだな」と思ったのが今日のお話のきっかけです。
土瓶蒸しって、実は味だけじゃなくて香りを楽しむ料理なんですよね。だし汁の湯気に松茸やすだちの香りが乗って、鼻からふわっと入ってくる。この「香りをゆっくり吸う時間」が、思いのほか夜の気分の切り替えにちょうどよかったんです。
香りと眠りって、意外とつながっているらしい
調べてみると、香りは脳の中でも感情や自律神経に関わる部分と、わりと直接つながっていると言われています。だから「いい香りだな」と感じた瞬間に、なんとなくほっとしたり、肩の力が抜けたりするのは、気のせいだけでもないのかもしれません。もちろん個人差はありますし、香りを嗅いだから必ず眠れる、という話ではないのですが、「呼吸がゆっくりになる」「気持ちが落ち着く」というのは、多くの人が経験的に感じていることだと思います。
そう考えると、土瓶蒸しのあの湯気の時間は、味わう前のちょっとした"儀式"だったのかもしれません。器を開けて、香りを吸って、それから食べる。この一手間が、忙しい一日の中に小さな区切りを作ってくれる気がします。
土瓶蒸しじゃなくても、湯気はつくれる
とはいえ、土瓶蒸しは季節も食材も限られるので、毎晩は難しいですよね。それでも「湯気を吸う時間」だけなら、意外と簡単に真似できるんです。
私が最近やっているのは、寝る前に急須で緑茶やほうじ茶を淹れて、湯気をゆっくり吸ってから飲むこと。それだけなんですが、パソコンやスマホの画面を見ていた目と頭が、ふっと切り替わる感じがあります。土鍋でお湯を沸かして、そこにレモンの皮を少し浮かべるだけでも、台所いっぱいに香りが広がって、それだけで一日の終わりらしい空気になります。
特別な道具がなくても、マグカップにお湯を注いで、好きな茶葉やハーブを浮かべるだけで十分。大事なのは「香りをゆっくり吸う」という動作そのものを、意識して一日に一回はさむことなのかもしれません。
気負わずに、小さな「区切り」を
「香りで眠りを整えよう」なんて構えると、なんだか義務っぽくなってしまうので、私はあくまで「今日も一日お疲れさま」の合図くらいに考えています。土瓶蒸しの湯気も、寝る前のお茶も、効果を期待してやっているというより、単純に気持ちがいいからやっている、という感じです。
体をあたためることや、香りでリラックスすることは、自律神経の切り替えに関わっていると言われていますが、それで必ずぐっすり眠れるというわけではありません。それでも、忙しい一日の中に「ここで区切りをつけよう」という小さな合図があるのは、悪くないなと思っています。
今夜あたり、土瓶蒸しとまではいかなくても、お気に入りの器でお茶を一杯淹れて、湯気をゆっくり吸ってみる。そんな小さな儀式から、一日を締めくくってみるのはいかがでしょうか。
※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や治療中の方は、医師など専門家にご相談ください。
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