眠る前の数分、湯気をぼんやり眺める時間が好きなんです。特別な道具がなくても、夜の区切りはつくれるという話。
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寝る前にやることが、なんにもなかった
夜、歯を磨いて布団に入るまでの間、気づけばスマホを眺めていることが多いんです。別にやりたいことがあるわけじゃなくて、ただ「寝る前にやること」が他になかったからなんですよね。何か一つ、区切りになる動作があればいいのにと、ぼんやり思っていました。
きっかけは実家に帰ったとき、母が寝る前に土瓶でお湯を沸かして白湯を飲んでいたのを見たことでした。「それ、昔から?」と聞いたら「なんとなく」と笑っていて、理由なんて特にないみたいなんです。でもその「なんとなく」が、妙に気になりました。
土瓶を出して、火にかけるだけ
家に帰ってから、小さな土瓶を一つ買ってみました。使い方は本当に単純で、水を入れて火にかけて、沸いたら少し置いて、湯呑みに注ぐだけなんです。かかる時間は十分くらいでしょうか。その間、他に何をするわけでもなく、台所に立って湯気が立ちのぼるのを見ているんですよね。
スマホを見ていた時間を、この十分に置き換えてみただけなんですけど、不思議と「今日が終わる」感じがするんです。画面をスクロールしている時は時間の境目がなくて、いつまでも続けられてしまう。でも土瓶の湯気は、沸いたら終わりがくるので、そこで自然と区切りがつくんです。
体を動かす時間が、意外と大事だった
やってみて気づいたのは、火にかけて待つ間、何度か台所をうろうろしたり、肩を回したり、軽く体を動かしていることでした。座りっぱなしでスマホを見ているときと違って、ちょっとした動きが挟まるんですよね。
姿勢や巡りは眠りの質にも関わっていると言われていますが、難しいことは抜きにしても、湯呑みを両手で包んで温度を感じる時間は、肩の力がふっと抜ける感じがします。交感神経と副交感神経の切り替わりというほど大げさな話じゃなくて、単純に「今日の仕事モードはここで終わり」というスイッチみたいなものかもしれません。
照明を落とすのも、セットでやってみた
白湯を飲むとき、天井の照明をつけたままだと落ち着かなくて、手元の小さな灯りだけにするようになりました。調べてみると、寝室の照明が明るすぎることのほうが睡眠への影響は大きいという指摘もあるそうで、なるほどと思ったんです。スマホの光を気にするより先に、部屋の明るさを見直すほうが手軽なんですよね。
もちろん、夜にスマホを触ること自体がいけないわけじゃなくて、どんな内容を見るかのほうが影響すると言われています。ニュースのコメント欄を追いかけるより、湯気をぼんやり眺めるほうが、少なくとも私には合っていたという話です。
道具が変えるのは、時間の使い方
土瓶も白湯も、特別なものじゃありません。でも「これをしたら今日は終わり」という小さな合図を持っていると、一日の終わり方が少し変わる気がします。気負って毎晩続けなくても、疲れた日だけ土瓶を出す、くらいでちょうどいいんじゃないかと思っています。
寝る前の十分、何か一つ決めておくだけで、夜の過ごし方は案外変わるものですね。
※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や通院中の方は、医師など専門家にご相談ください。
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