手足は冷たいのにお腹は熱い、その不思議

手先は氷のようなのに、お腹や背中はじんわり熱い。そんな「冷えているのに熱い」体の中で、実は何が起きているのかを体のしくみから考えてみました。

ユウ
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ユウ#体のしくみ

なぜ冷える・こる・ゆがむのか。体のしくみからやさしく解き明かします

手は冷たいのに、お腹が熱く感じる夜

先日、体温計で脇の下を測ったら平熱なのに、手を握るとひんやりしていて驚いたことがありました。冷え性というと体全体が冷たくなるイメージがあったので、なんだか矛盾しているように感じたのです。ですが調べてみると、これは体のしくみとしてはむしろ自然な反応なのだそうです。

体には「守る場所」の優先順位がある

私たちの体温は、脳や内臓など生きていくうえで大切な部分を一定の温度に保つように調整されています。これを担っているのが自律神経(じりつしんけい)という、意識しなくても体を自動で調整してくれる仕組みです。気温が下がったり緊張したりすると、自律神経の中でも活動モードを司る交感神経(こうかんしんけい)が働き、血管を細くして血流を体の中心に集めようとします。

その結果、手足の先など体の末端は血流が後回しにされ、冷たく感じやすくなります。一方でお腹や背中など内臓に近い場所は血流が保たれるため、触るとむしろあたたかいことがあるのです。「冷えているのに一部だけ熱い」のは、体が中心部を守ろうとしている証拠とも言われています。

姿勢の崩れが、血の巡りの通り道を狭くする

もうひとつ気になったのが、姿勢との関係です。長時間座りっぱなしで背中が丸まっていたり、骨盤が後ろに傾いていたりすると、太ももの付け根やお尻まわりの血管や筋肉が圧迫され、下半身への血の巡りが滞りやすくなると言われています。土台となる骨盤が安定していないと、そこから先の脚や足先まで巡りの通り道が狭くなってしまう、というイメージです。

私自身、在宅で座り仕事が続いた日ほど足先が冷たくなる気がして、姿勢を意識して座り直すようにしたところ、冷たさを感じる時間が短くなった気がしています。感じ方には個人差があると思いますが、姿勢を整えることは体の中心から末端までの巡りの通り道を確保することにつながっているのかもしれません。

「あたためる」は末端から届ける工夫

体の中心はもともと守られやすい一方、手足の先はどうしても後回しにされがちです。だからこそ腹巻きやレッグウォーマー、湯たんぽなど「外側からあたためる」工夫は、体が後回しにしがちな部分を意識的にケアする手段として理にかなっていると言われています。加えて、座り姿勢を整えて骨盤まわりの圧迫を減らすことも、巡りの通り道を保つという観点では役立つ可能性があります。

最近は体組成計やウェアラブル端末で手足の表面温度や活動量を記録できるものも増えています。数字として自分の体の傾向を眺めてみると、「今日は座りっぱなしだったから足先が冷えやすかったのかも」というように、体のしくみと日々の行動のつながりが見えてくることがあります。

冷たさは、体が頑張っているサイン

手足の冷たさとお腹のあたたかさが同居しているのは、決して矛盾ではなく、体が中心を守りながら精一杯バランスを取っている結果なのだと思うと、少し見方が変わりました。冷たさを感じたら、それは体からの小さなサインとして受け取って、あたためる工夫や姿勢を整える時間を作ってあげたいなと思います。

ただし、手足ではなくお腹そのものが冷たい場合は話が別です。守るはずの中心まで冷えている「隠れ冷え」と呼ばれる状態で、手足があたたかいぶん気づきにくいと言われています。心当たりのある方は、コハルの「お腹だけ妙に冷たい件、内臓からたどってみた」もあわせて読んでみてください。

※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。紹介している商品は医薬品ではなく、特定の症状の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や通院中の方は、医師など専門家にご相談ください。

Little Good Days 編集部
サチミホレイコタクヤユウコハル

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